精密薄型アライメントステージ ガイダンス

スペック表の見方

YRA-070
スペック表 説明
型式 YRA-070 型式の名称
テーブル面 70mm×70mm ステージ上面の大きさ
案内方式 XY:精密クロスローラガイド
θ:クロスローラベアリング
ステージの案内方式
移動範囲 XY:±3mm θ:±3° 中心点を基準としてプラスマイナスで表示
送り方式 ボールネジ リード1.0mm ステージの送り方式とネジピッチ
分解能
フル/ハーフ
ステップ
XY:2μm/1μm 
θ: ≒0.002546°/0.001273°
マイクロステップ分割数の違いによる、各ステージの分解能
最高速度 XY:10mm/sec : Half 10kpps  
θ:12.7°/sec : Half 10kpps
ステージが動作できる最高速度(ハーフステップ、10kpps時)
ロストモーション X:≦ 2μm(AVE. 0.356μm) 
Y:≦ 2μm(AVE. 0.354μm) 
θ:≦ 0.005°(AVE. 0.0013°)
測定点に両方向から7回位置決めした際の両方向の平均値の差
真直度 水平 X:≦ 1μm/6mm(AVE. 0.237μm/6mm) 
Y:≦ 1μm/6mm(AVE. 0.253μm/6mm)
ステージ下面に対するステージ上面の真直度
垂直 X:≦ 1μm/6mm(AVE. 0.154μm/6mm) 
Y:≦ 1μm/6mm(AVE. 0.187μm/6mm)
繰返し位置決め精度 X:≦±0.5μm(AVE. ±0.088μm) 
Y:≦±0.5μm(AVE. ±0.075μm)
測定点に同方向から7回位置決めした際の最大差/2
角度再現性 θ:≦ 0.001°(AVE. 0.0002°) 任意位置決め地点での1回転目と2回転目の最大差
バックラッシュ X:≦ 1μm(AVE. 0.35μm) 
Y:≦ 1μm(AVE. 0.288μm)  
θ:≦ 0.005°(AVE. 0.0013°)
基準位置と、「送り方向に負荷を掛け無負荷にしたとき」の差
面振れ θ:≦5μm/±3°(AVE. 2.708μm/±3°) テーブル外周付近での回転時上下変位量
偏芯 θ:≦3μm/±3°(AVE. 0.517μm/±3°) 回転軸の水平方向の変位量
モーメント荷重 0.31 arcsec/N・cm ステージがモーメント荷重を受けた時の傾斜角度
水平耐荷重 49N (5kgf) ステージ中央での搭載可能重量
材質 アルミ合金 主に使用されている材料
外観 白色仕上げ 外観の色や表面処理
自重 1.7kg 製品の重量
5相ステッピング
モータ
PK513PB(オリエンタルモーター: 定格電流 0.35A/相,基本ステップ角 0.72°, リード線5本) 使用されているアクチュエータの型式
コネクタ 丸形20ピン(ヒロセ: RP13A-12JG-20PC) ステージに使用されているコネクタの形状とピン数
ステージ結線タイプ V3 ステージとステッピングモータ及び、フォトセンサとの結線形式
センサ基板型式 XY:F-106(HOME, LIMIT)
θ:F-106R(HOME, LIMIT)
ステージに使用されているセンサ基板型式
価格 ¥450,000 標準製品の価格
グリス変更費 ¥45,000 グリスの交換費用
モータ変更費 同形モーター ¥45,000
異形モーター ―
モータの交換費用
オーバーホール費 ¥120,000 オーバーホールの作業費 ※

※ オーバーホール費に部品代は含まれません。

 

案内方式

●クロスローラガイド

クロスローラガイドとは、90°のV溝を持つローラレースと円筒コロからなる案内方式です(図-1参照)。ローラレースの摺動面は焼入れ研磨仕上げにより平面度の精度が高く硬質に仕上げられています。円筒コロはこの2本のローラレースに挟まれた空間に互い違いに配置されています。ステージが駆動する際には、ローラレース上を複数の円筒コロが転がるため、停止時から起動時への摩擦の変化(静止摩擦と動摩擦の差)が小さく、作動すべりが起こりにくくなっています。また、クロスローラガイドは、線接触で荷重を支えるため、ボールガイド機構よりも剛性が高くなっています。このクロスローラガイドは、独自に設計された剛性が強く精度の高いものを使用し、ローラレースと円筒コロ間の与圧を精密に管理して高剛性を維持しています。 クロスローラガイド

 

●クロスローラベアリング

クロスローラベアリングとは、90°のV溝を持つローラレースと円筒コロからなる案内方式です(図-2参照)。ローラレースの摺動面は、焼入れ研磨されて摺動面の平面度の精度が高く硬質に仕上げてあります。円筒コロはこの2本のローラレースに挟まれた空間に互い違いに配置されています。ステージが駆動する際には、ローラレース上を複数の円筒コロが転がるため、停止時から起動時への摩擦の変化(静止摩擦と動摩擦の差)が小さく、作動すべりが起こりにくくなっています。また、クロスローラベアリングは、線接触で荷重を支えるため、ボールガイド機構よりも剛性が高くなっています。 クロスローラベアリング

送り方式

●ボールネジ

ボールネジは、ネジ軸とナットの間にボールを挟み込んだ構造をしています(図-4)。ネジを回転させると、ボールがネジ軸とナットの間を転がりながら移動し、再びもとの場所に戻るように設計されています。ボールの転がりを利用するため、摩擦が小さく高い伝達効率が得られ、静摩擦と動摩擦の差が小さくスティックスリップが起こりにくくなります。
ボールねじ

XYステージ分解能

ステージの分解能は、以下の計算から求められます。

ΔX = (p・Δθ/ 360m )

ΔX: 分解能 ※
Δθ: モータの基本ステップ角
p : 送りネジのピッチ
m: マイクロステップの分割数

 
※弊社では、基本ステップ角0.36°/pulseと0.72°/pulseの2種類のモータを使用し、送りネジは、ネジピッチ0.5mm~ 5mm/rev.を使用しています。また、カタログに記載されている最小分解能は、マイクロステップの分割数mを2(ハーフステップ)として計算された値です。

θステージ分解能

●タンジェントバー方式(ボールネジ)

回転軸から伸びたバーの先端にボールネジで接線方向に直線変位を与えることで回転運動を作っています。回転範囲は狭くなりますが、高分解能と耐久性の両立を兼ね備えています。

分解能

分解能は、以下の計算から求められます。
 

Δθs =tan-1 (Δθ・P / 360・R・m)

Δθs: 分解能(°)
Δθ: モータの基本ステップ角(°)
P : ボールネジのピッチ(mm)
R : タンジェントバーの長さ(mm)
m : マイクロステップの分割数

注) 原点(0°)からの計算式です。

参考資料:各機種のタンジェントバーの長さ

型式 R (mm)
YRA-070 45
YRA-071 45
YRA-130 85
YRA-200 115